仙台さあばいん!

東京在住、生まれは仙台。そんな筆者による仙台弁まとめサイト。(東京に越してきて長いため情報が古い可能性大)

「仙台弁=仙台藩の方言」という定義が一般的であるが、仙台藩の知行域と現行の自治体の枠組み・名称が異なるため、「仙台弁」の定義は様々見られる。
系統分類
仙台弁の系統は以下のようになっている(後藤彰三によるものに一部加筆)。後藤彰三は、旧仙台藩領域の方言を仙台弁としているが、宮城県の範囲で仙台弁と呼ぶことも了解している。「仙台市」という行政単位は、現在まで何度も市町村合併を繰り返してきており、方言の範囲として意味を持たない。

アクセントによる分類

江戸時代以前の交流圏や方言の分布と、仙台藩の版図とが元々一致していないため、単語のアクセントによる分類では、上述の方言系統とは異なる区分がされる。
一般的に、仙台湾から奥羽山脈まで宮城県を東西に横たわる舌状台地である松島丘陵辺りを境に、
北部で特殊アクセント
南部は崩壊型アクセント (北関東の茨城県・栃木県から南東北に広がる)
とされる。
境界となっている松島丘陵辺りは、北部と南部のアクセントの混在地帯と見なして「曖昧(又は混乱)アクセント」とする平山輝男の立場と、仙台都市圏の北部地域として仙台と同じ「一型アクセント」に含める後藤彰三の立場があり、研究者によって異なる。

「仙台」が示す範囲による分類

「仙台」という言葉は、仙台市のみならず、旧仙台藩領内を指す漠然とした広域地名として現在も使われている(→「仙台」参照)。「仙台弁」「仙台出身」「仙台名産」「仙台工場」など、おおよそ「仙台」と付くものは、以下の5つの分類のいずれかの範囲を念頭に命名されている。
旧仙台藩領だった地域(岩手県南部、宮城県全域、福島県新地町)
宮城県内
宮城県仙台市を中心とした仙台都市圏
仙台市
仙台城下町があった地域(仙台市都心部)
「仙台弁」においては、昭和後期まで、岩手県南部と宮城県の住民の帰属意識が仙台藩であったために、(1)旧仙台藩の範囲で仙台弁と定義されていた。その後、岩手県南部の住民に「岩手県民」という意識が強くなり、(1)旧仙台藩の範囲で定義されることはまれになった。
また、宮城県内においても、他県出身者の増加で帰属意識が仙台藩から「宮城県民」になってきたことと、広域地名としての「仙台」を知らない他の地方の人によって、(2)宮城県の範囲で新たに宮城弁という単語が作られた。しかし、成立過程からも「宮城弁」は他称であって自身で言うことはまれであり、一般には(2)宮城県の範囲で仙台弁と自称される。
ただし、宮城県内の方言の地域差を取り立てて言う場合に限り、(3)仙台都市圏あるいは(4)仙台市の範囲で仙台弁の定義域とする場合がある。
このように「仙台弁」は一意に決まらず、かと言って「宮城弁」という言葉も馴染みがないこと、また、後述するような地域差も考慮して、マスメディアでは(2)宮城県の範囲について「宮城の方言」「宮城の言葉」または単に「方言」などと言うことが多い。
なお、仙台都市圏は、支店経済の影響もあって人口の流入・流出共に激しいため、標準語・共通語を使用する者が多いが、この記事では、後述する高齢者が主な話者となっている「旧仙台弁」と、若年層の男性が主な話者となっている「新仙台弁」について記載する。また、(5)仙台城下町の範囲である「仙台城下弁」(西川源太郎の著作に定義あり)、および、武家の「御家中言葉」については取り立てて記載しない。

特徴による分類

前述の通り、「仙台弁」には言語学的にみると複数の方言が含まれる。(2)宮城県の範囲の仙台弁は、松島丘陵を境に北側(北部)と南側(中南部)に大きく分けられ、仙南方言には福島弁との共通の特徴を多く含む。また、南側に含まれる仙台市には転勤族が多く住み、標準語・共通語の影響が強いことから、「新仙台弁」と言えるような傾向が若者(男性)を中心に見られる。
北部の内、三陸方言地域にあたる石巻と石巻に河口が開いている水運の発達した北上川沿いなどでは、東廻り航路で江戸と繋がっていたために、江戸言葉と共通する特徴もよく見られる。これは、東北地方の日本海側の港町が、西廻り航路 (北前船) で関西と繋がっていたために、京言葉や大阪弁の影響を受けているのと対照をなしている。
なお、三陸方言地域にあたる気仙沼や岩手県大船渡などの三陸海岸(旧気仙郡)地域では、漁場を共有しているために同一地域圏が形成されており、内陸部の方言との差異が認められる。そのため、ケセン語として独立させる研究者もいる。
このような地域的な差異や方言の特徴を言う場合には、それぞれの地域名を付けて、俗に「石巻弁」「気仙沼弁」「一関弁」などと言い、仙台市で用いられる仙台弁と区別することも多い。

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